城北法律事務所 ニュース No.72(2015.6.1)


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ひとこと

加藤 幸

今年の8月に来年4月から中学校で使用される教科書を決める「教科書採択」が行われます。安倍政権は集団的自衛権行使に向けた動きを加速させると同時に、戦争を受け入れる基盤を作ろうと、教育統制に乗り出しています。戦前も教育により多くの軍国少年・少女が生み出されました。同じ過ちを繰り返してはいけません。未来の平和のためには、子どもたちに平和の大切さや戦争の愚かさ悲惨さを伝える学校教育が実施されることが重要です。ぜひ「教科書採択」に注目してください。

小沢年樹

社会的な集会や活動で「中高年」というか「高齢者」の参加が目立ち、「運動の後継者を育てよう!」との標語が一般的です。私自身も法律家の世界で、そうした取り組みに少なからず関わってきました。しかし、自らが「中高年」となり、あらためて周囲を見渡したとき、日本にはいわば『退職者』というべき、さまざまな制約から自由な社会階層が出現し、学生や現役労働者とは異なる独自の役割を果たしつつあるのではないか、と考えるようになりました。「中高年」も「高齢者」もがんばれ!

大川原 栄

憲法の危機的状況がいよいよ具体化してきました。文章化された憲法は、当然のことですが、それ自体が何かをしてくれるわけではありません。憲法に価値を認める人々が、それをどう守り活かしていくのかにかかっています。日常生活のなかではなかなか憲法の話をする機会がないかもしれません。しかし、日本という国が直接に戦争に加担することになり、自分自身を含む家族や会社がそれに巻き込まれることをイメージすれば、憲法の話もできるように思います。

白鳥玲子

2歳の娘のこの春のマイブームはタンポポの綿毛が吹き飛ばされるのを見ること。タンポポの綿毛をめざとく見つけると、くまなく摘み取り、吹き飛ばすようにと大人に強要します(自分ではうまく飛ばせないので)。なんとも心安らぐ光景です(タンポポはちょっと迷惑かな)。私自身は春からスポーツクラブ通いを再開しました。憲法・雇用・経済・保育問題などなど、日本の行く末が心配になることばかりですが、まずは私自身が体力を付け、日々がんばっていきたいです。

茨木智子

「地域猫」をご存じでしょうか。これは飼い主のいない野良猫を地域の猫として飼育管理していく取り組みです。近隣住民がボランティアで、餌場の清掃や排せつ物の処理、去勢・不妊手術などをして、猫と気持ちよく暮らしていけるように活動しています。京都市がエサやりに関連する条例を作り、話題になりましたが、人間と猫がいい関係でいられることが理想です。道で猫に会ったら耳の先に注目してください。先端が少しカットされているのは地域猫の印です。

平松真二郎

2015年3月14日、来春開業を予定している北海道新幹線の整備のために大阪と札幌を結ぶ「トワイライトエクスプレス」と上野と札幌を結ぶ「北斗星」が廃止されました。青函トンネル開業にあわせて誕生した二つの夜行列車は、新幹線の整備のために廃止され、北海道まで一昼夜かけてのんびり車窓を眺めて鉄道旅行をする楽しみがなくなりました。一方、建設が始まろうとしているリニア新幹線は名古屋まで40分、全線の約8割がトンネル区間といわれています。車窓を楽しむどころではなさそうです。

深山麻美子

子どもの宿題に付き合って、週末、雑草観察をしました。似ているようで、葉のつき方、茎の形、花の形など微妙に違っていて、課題の雑草をすべて見つけるまで近所中をあちこち歩き回りました。最後まで見つからずやきもきした「やえむぐら」を、ようやく発見したときは思わず安堵の溜息を。それにしても、ごく身近な場所で、こんなに豊かな種類の雑草ワールドが広がっているとは。見ようとしなければ気が付かないことがいっぱいあることに、いまさらながら気が付かされました。

武田志穂

今年、渋谷区で同性パートナーシップ条例が制定されました。新聞などでも同性愛者の割合は人口の5%程度との記事等見ますが、同性愛者に会ったことがないと感じている人も多いかと思います。ですが、私も身近に同性愛者がいますし、カミングアウトできていない人が多数であるが故だと思います。渋谷区の条例は、同性愛者の方が、日本で初めて権利を獲得した画期的な条例だと思います。これを第一歩として、日本でも同性愛者の方々の権利保障が拡大していくことを願います。

田見高秀

借地借家人組合の顧問をしているため、借地・借家紛争の案件をよく相談される。とくに借地について感じることだが、土地は、借りている側にとって家族・親族の居住の場や事業・営業の場所であったりと生活のなくてはならない本拠の契約なのに、根拠の不明確な慣習とか地主の意向とかによって契約内容が左右されるいわば前近代的な風習がなお多く残っている。法の改善を要する余地がまだまだありそうである。

大山勇一

いよいよ2015年10月から全国民に12桁のマイナンバーが通知され、来年1月から年金、医療、介護、税務などの情報がこの番号によって一括管理されます。「効率的な社会保障」という利点ばかりが強調されていますが、危険が潜んでいます。3年後には預貯金口座情報へと拡大する動きがあるなか、ひとたび情報が漏えいすれば、持病や手術歴のみならず、預金額までネット上で広まりかねません。全米ではすでに毎年1000万人がなりすまし被害に遭っているとのこと。私たちの情報は本当にダイジョーブ?

湯山花苗

「毎日を楽しんでいますか?-憲法を通して、今を考える」と題して、子育て中の女性のための講座を西東京市の公民館で定期的に開くことになりました。法学部出身で憲法ゼミに所属していた方から、保育室に子どもを預けて自分の時間をもちたいという方など、さまざまな方を対象として、難しいイメージの憲法を身近に感じられるような勉強会を心がけています。ほかにも、「憲法カフェ」や講演会に声をかけていただく機会に恵まれ、私自身、憲法の素晴らしさに改めて気づかされているところです。