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城北法律事務所 ニュース No.73(2016.1.1) | 城北法律事務所

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城北法律事務所 ニュース No.73(2016.1.1)

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沖縄とは共にない
~問われているのは日本の民主主義~

弁護士 田場暁生

「『フランスと共にある』が、『沖縄とは共にない』のが今の日本政府、安倍晋三首相である。」(11月21日付琉球新報社説)

 沖縄と米軍基地
 日本全国の74%の米軍専用施設が集中する沖縄。その75%が海兵隊関連施設です。中でも、宜野湾市の人口密集エリアのど真ん中に横たわり、米元国防長官ラムズフェルドが「世界一危険な飛行場」と述べた米軍普天間飛行場の閉鎖は県民にとって切実な問題です。日米政府は沖縄県内の名護市辺野古地区に新基地を建設することによって問題を解決しようとしています。

 民意を無視して工事を強行
 この2年間、名護市長選挙、衆議院議員選挙、県知事選挙いずれにおいても、沖縄は辺野古新基地建設NOの結果を出しました。2015年10月、翁長県知事は前知事が行った辺野古埋立承認の取消しをしましたが、安倍政権は取消しの効果を失わせるための法的手段に出ました。11月以降は、辺野古の現場で座り込む市民を排除するために、東京から警視庁の警察官を100名ほど動員して、力ずくで工事を行おうとしています。

 海兵隊に抑止力はない
 日本政府は「海兵隊が沖縄にいることによって抑止力が保たれる」と言います。しかし、在沖海兵隊は佐世保のヘリ空母を含む艦隊に乗船してアジア太平洋をパトロールしています。海兵隊は常時沖縄にいるわけではなく、軍事的にはグアムにいてもオーストラリアにいても支障はないのです。また、米軍事戦略も変化(リスク軽減のために兵力の分散)している中、在沖海兵隊は中国の短距離ミサイルの射程内に入っており、中国に近すぎて中国に対する抑止力とはなり得ないのです。

 沖縄とは共にない
 事故の多さから「未亡人製造機」などと言われる輸送機オスプレイは、沖縄の強い反対にもかかわらず、2012年に普天間基地に配備されました。その後、訓練の佐賀移転が立ち消えになったとの報道に対して、菅官房長官は「(配備には)地元の了解を得ることが当然だと思う」と述べました。佐賀は反対があるからだめだが、沖縄では反対があろうと関係ない、ということです。明確な差別です。日本政府は「沖縄とは共にない」のです。
 このような日本政府を支持しているのは日本国民です。問われているのは日本の民主主義ではないでしょうか。


大川原栄弁護士退所あいさつ

 私は、弁護士登録をした1992年以降、四半世紀余り城北法律事務所の一員として弁護士活動を行ってきましたが、昨年に還暦を迎えたこともあり、2016年1月から新たな法律事務所を設立することにしました。私は、今でも城北法律事務所を愛しており、今後も緊密な提携関係を維持していく所存ですので、引き続きよろしくお願いいたします。

新事務所:東京スカイパーク法律事務所
(東京都豊島区西池袋1-7-8関ビル10F)


千代崎せつ子
42年間お世話になりました

 城北法律事務所を昨年8月をもって退職いたしました。22歳で入所以来、事務所はまさに人生の学校でした。業務研鑽に励んだ日々。さまざまな活動に取り組み、直近では池袋派遣村の活動など地域のみなさんと取り組めたことは私の財産となりました。 これからも微力ながらより良い社会をめざして力を尽くしていきたいと思います。


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