城北法律事務所 ニュース No.64(2011.8.1)

<新しい所員を紹介します>

精いっぱいがんばります

弁護士 田村優介

今年1月より、城北法律事務所に入所しました、田村優介と申します。弁護士になって、約半年が過ぎました。

私は、大学では、文学部で社会心理学を専攻しており、未修コースでロースクールに進学した、他学部出身者です。大学のころから、社会と人の心理の関係性に興味があり、人が過労に至ってしまうメカニズムや、雇用形態の選択過程などに関心を持っていました。

過労問題、非正規雇用問題に関心があり、社会心理学の方面から、そういったことを研究したい、という気持ちもあったのですが、ちょうどその頃ロースクール制度が始まったことから、弁護士として労働問題に取り組みたいと思い、ロースクールに進むことにしました。

出身は石川県金沢市です。大学から東京に出てきて、10年になります。

弁護士として、現場で、実際に困っている人を助けながら、さらには、少しずつでも、日本全体で、労働の状況を改善していくことができたらいいな、と野望を抱いています。

現在、引き受けさせていただいている事件も、労働事件が少し多いかな、と思います。

個々の事件は、ひとつとして同じものはなく、どの事件にも、それぞれの方の真剣な思いが詰まっていることを感じます。常に真摯に取り組まなければならないと、強く思います。

弁護団事件としては、事務所に入ってすぐに、B型肝炎弁護団に参加しました。国会議員への要請など、普通はなかなかできないような経験をし、さらには、先日の基本合意成立に際しては、首相の謝罪にも立ち合わせていただき、弁護士1年目から、極めて貴重な経験をさせていただきました。

そのほかにも、事務所で取り組んでいる池袋派遣村の夜回り・相談活動や、司法修習生の給費制維持の街頭演説など、さまざまな取り組みに、好奇心をもって参加し、新鮮な経験を日々させていただいております。

弁護士はとても敷居が高く、日常では縁のないもの、そして、依頼すると高いお金をとられるもの、とお感じの方が多いと思います。

しかし、私は、一般の人々が、幸せで安心した生活を送ることをサポートすることができるのが、弁護士であると考えています。

そうであれば、弁護士とは、一般の人々の身近な存在として、気軽に相談できて、なおかつ、みなさまの思いを受け止め、思いに応えられる者でなくてはなりません。私はそんな弁護士になりたいと思っています。

まだまだ未熟ではありますが、事務所の他の弁護士とともに、皆様のお役に立てるよう、せいいっぱいがんばっていきたいと思っていますので、今後ともなにとぞよろしくお願いいたします。


池袋派遣村継続しています!

弁護士 嶋田彰浩

本年6月7日、中池袋公園で、池袋派遣村(何でも無料相談会)を行いました。

池袋派遣村は、豊島区で活動する諸団体が参加する実行委員会形式で行っています。「名誉村長」を元豊島区長の加藤一敏さん、「村長」を教育評論家の三上満さん、そして、事務局長を当事務所の大山勇一弁護士が務め、2009年5月14日に第1回を開催以来、今回で6回目となり、毎回、生活相談、労働相談といった何でも無料相談会を開催しています。

今回の派遣村では、20名から相談がありました。そのうち生活保護申請を行ったのは12名でした。

今回も、サラ金などからの借金返済に悩む方や、震災後に仕事を打ち切られた方など、さまざまな方から相談が寄せられ、区議会議員や当事務所の弁護士ら、専門スタッフが対応しました。

また、東京健生病院の看護士による血圧測定・健康相談も実施されたほか、おにぎりや飲み物、古着の提供が行なわれました。それから、今回は東日本大震災の被災地へ届けるカンパを募集したところ、7000円を超えるカンパが寄せられました。これは「全国災害対策連絡会」を通じて、被災地に直接届けてもらうよう手配しました。

6回の開催で相談者数は合計146人、生活保護受給者は70人以上になりました。

相変わらず景気は回復せず、本当に生活保護を必要としているにもかかわらず受給できない人がまだまだ大勢いらっしゃることを実感しました。

池袋派遣村実行委員会では、池袋派遣村を今後も継続的に行っていきたいと考えており、本年は9月14日、12月6日に池袋派遣村を開催予定です。