城北法律事務所 ニュース No.65(2012.1.1)

目次

震災ボランティアはまだまだ必要です
〜石巻・女川の状況〜

事務局 本多史和

10月15日〜16日に城北職員3名を含む総勢32名で宮城県の石巻・女川へ行って来ました。

こちらで用意した援助物資を届ける予定でしたが、ボランティアセンターには人手不足で被災者へ届けられていない物資の山が! 両日ともその物資の山から全員で軽トラック5台に詰め込み、無料バザー形式で仮設住宅の被災者へ届けることができましたが、それでも届けられていない物資がまだまだありました。

写真にある倉庫の外に出ている物資は、被災者へ届ける前の『仕分け』すらできていない物資です。

また、津波が押し寄せた石巻沿岸と女川は、家屋は流され、瓦礫と廃車が山積みとなっていました。作業中のショベルカーを何十台と見掛けましたが、それでもまだ自動車が窓から突き刺さっている廃墟もある状況です。

震災の大きさをまざまざと見せ付けられ、ボランティアの必要性を切実に再確認した2日間でした。この経験をより多くの人に伝え、また機会をみつけて行って来たいと思っています。


「流れを変えよう 9.11と3.11 そして—」
自由法曹団が90周年

平和と民主主義の問題や人権擁護などに取り組む弁護士団体、自由法曹団が10月21日、創立90周年の記念行事をお台場のホテルで行いました。

行事は「流れを変えよう」と表記のコンセプトのもとに開かれ、菊池紘団長は次のように呼びかけました。

「9.11からの10年、私たちは、大義のない戦争への参戦に反対してきました。そして憲法9条を改悪し投げ捨てようとする企てに反対し、これを阻止してきました。これらの経験は、改めて憲法9条の価値を鮮明にしています。」

そのうえで団長は「この年3月11日とそれ以降の事態は、この国の社会と政治のありようを根本から問うています。被災者のための自主的な復旧・復興か、これを金もうけの機会としようとするカッコつきの上からの「復興」か。そして原発撤退か推進か。この対立のせめぎ合いは、厳しいものとなっています。

いま改めて、流れを変えるたたかいが求められています。自由法曹団は、幅広い人々とともに、これを進めたいと思います。」
菊池弁護士は翌日の総会で2年間の団長の任を終了し、新団長には篠原義仁弁護士が就任されました。


事務局長退任 飯田良哉

新年あけましておめでとうございます。

昨年、27年間努めた事務局長を退任いたしました。みな様には大変お世話になりました。今後とも宮脇新事務局長を中心に総勢21名の弁護士を支え、みな様のお役に立てる法律事務所の事務局の一員として尽力する決意でおります。

今後ともよろしくお願いいたします。


事務局長就任 宮脇秀行

1985年の入所からすると弁護士・事務局ともほぼ倍の人数にまで事務所は拡大し、所員はさまざまな課題に取り組めるようになってきました。

そんな所員をサポートしつつ、あらためて地域に根ざした使いやすく頼りになる法律事務所として、弁護士とみな様をつなぐ存在となるように事務局をまとめていきたいと思います。
よろしくお願いいたします。


署名協力のお礼

「司法修習生の給費制維持」の署名

給費生は市民自らが市民のための法律家を育てる制度です。高度な技術と倫理観が備わった法曹を養成することは、国の基本的な責任です。合計一七六九筆の署名をいただきました。昨年の国会に提出致しました。

「原発からの撤退を求める」署名

福島第一原子力発電所の事故は、原発の危険性を国民の前に取り返しのつかない犠牲を払って明らかにしました。私たちは原発から撤退し、自然エネルギーへの転換を強く求めていくものです。合計二二六一筆の署名を頂きました。国会へ提出します。
ご協力いただき、ありがとうございました。