城北法律事務所 ニュース No.71(2015.1.1)
目次
- Page 2
- 1 【特集 安倍政権が進める危険な「憲法破壊」】「解釈改憲」という名の憲法破壊ルールを変えずにルールを破って戦争参加へ
- 2 「秘密保護法」ついに施行憲法違反の法律を許さない
- Page 3
- 1 憲法カフェおいしいお茶と憲法と
- 2 沖縄県知事選挙沖縄に海兵隊がいらないこれだけの理由
- Page 4
- 1 【法律問題時事】泉南アスベスト最高裁判決国の責任は明確に! あとは建材企業の責任を!!
- 2 労働法制改悪「アベノミクス」は、ダメよ~ダメ、ダメ
- Page 5
- 1 【法律相談】相続 (2014年10月29日セミナーより)相続・遺言の注意点
- 2 インターネットショッピングのトラブル増えています! ご注意を
- Page 6
- 1 マタハラ最高裁判決に思う制度整備だけでは解消しない問題
- 2 犬と私と60歳~これからも意欲的に~
- 3 選挙管理委員に就任して若年層にもっと関心を持って欲しい
- 4 ホワイト認証の薦め労働法制を守る企業を評価する社会へ
- Page 7
- 1 イクメン育休を取りやすい環境作りを
- 2 「底地買」業者とのトラブルを解決嫌がらせをストップ!
- 3 ひとこと
- Page 8
- 1 「城北」の50年、戦後70年と憲法9条――50周年憲法集会と連続講座にご参加を
- 2 今年もよろしくお願いいたします<事務所員ひとこと>
目次
マタハラ最高裁判決に思う
制度整備だけでは解消しない問題
弁護士 白鳥玲子
2014年10月23日、妊娠を理由とする降格は男女雇用機会均等法に違反するという判断を、最高裁判所は初めて行い、話題となりました。仕事柄、会社側からも働く側からも「妊娠・出産と仕事」にまつわる相談を受けてきたこともあり、また私自身が子育て中の身であることから、「マタハラ(マタニティーハラスメント)」問題に強い関心を持ってさまざまな本を読みました。『育休世代のジレンマ』(光文社新書)では、育休・時短制度などの制度の整った大企業勤務であっても仕事を続けづらい現実があることを実際のインタビューから描き出しており、制度整備だけでは解消しないことがよく分かりました。この問題は簡単には答えの出ない難しい問題であり、今後も折りに触れて考え続けていきたいと思います。
早いもので子どもも1歳10か月になろうとしています。子どもの成長は早く、昨年はハイハイしていたのに、走ってジャンプして踊ってお話するようになりました。その成長速度とは比較になりませんが、私も少しずつ成長している自分でありたいと思う年初です。
犬と私と60歳
~これからも意欲的に~
弁護士 阿部哲二
我家には、11年前からトイ・プードルがいます。トイ・プードルの11歳は、人間だと60歳にあたるとのことです。以前は階段を勢いよく登ったり降りたりしていましたが、最近は下から上をじっとにらんでいるだけが多くなりました。ソファーの上にも軽々ととび乗っていたのに、最近は助走しないと上がれず、時々失敗したりもします。胆のうが悪いとのことで、健康に良いエサに切りかえています。
この犬と同じで、私は今年60歳となります。
当事務所での弁護士生活は31年目です。小さい字が読みにくい。駅の階段を登るのも頂上付近では足が重くなってしまう。夜遊びもなくなりました。
でも、以前思っていたほどに60歳というのは、そんなに年寄りではありません。定年を迎える同級生もいますが、弁護士には定年はありません。
子宮頸がんワクチン被害、原発被害の救済に向けた取り組みも、これからが本番です。
一段強めの老眼鏡に切りかえようと思います。早歩きを心がけて、体力低下をふせごうとも思います。まだ元気にお酒が飲めれば、大丈夫かとも思います。
ということで、今年も健康に気をつけつつ、活動します。よろしくお願いいたします。
選挙管理委員に就任して
若年層にもっと関心を持って欲しい
弁護士 小薗江博之
練馬区選挙管理委員(委員は委員長を含め4名)に就任し、1年(任期4年)が経ちました。
選挙会(開票作業)終了の深夜まで立ち会わなければならない、本業が忙しくなったなどありますが、委員に就任してよかったと感じています。
1つは、弁護士業務とは違った職場の人たち(選管事務局など)と一緒に仕事をしたことです。また多くの区民の方が、管理者立会人などで公正な選挙の執行を支えていることも実感しました。
選管などが主催の講師の講演を聴くこともできました。TBSのキャスターの「安倍首相は、ロンドンで中国との戦争はあるのかと記者に質問され、NОと言わなかった」などの指摘、NHKのキャスターの「各種選挙の投票率が以前高かったのは、票の買収が行われていたから」という指摘などです。うちわやワインの話が次々出てくるわけです。
選管では啓発活動も行われています。これからの社会を担う若年層が政治に関心を持ち、若年層の投票率が上がってほしいと、切実に思います。
ホワイト認証の薦め
労働法制を守る企業を評価する社会へ
弁護士 大川原 栄
私が弁護団代表を務めているホワイト弁護団は、ブラック企業(ないしブラック的企業)からの脱却を真剣に目指そうとする企業の経営改善を支援することを目的としております。
同時に、この弁護団は、すでに労働法制などを遵守している企業について、当該企業が「ブラック」でないことのみならず、より積極的に「ホワイト」であるかどうかを審査し、その審査結果に基づき「ホワイト認証」を行い、当該企業が労働法制などを遵守する企業であることを内外に宣言する活動もしております。
ホワイト弁護団の諸活動はいまだ社会的に認知されておらず、具体的成果も上げておりませんが、多くの健全な経営者はホワイト認証の意義・効果に強い関心を示してくれます。ホワイト認証の取得により、①企業ブランド力の強化、②求人活動での積極的アピール、③社内全体の勤労意欲の向上などの効果が見込まれるからです。
完全な組織が存在しないことは当然だとしても、意欲を持って労働法制などを何とか守ろうという企業がこの社会で積極的に評価されるべきことは、時代の流れであると確信しております。
より多くの企業が、このホワイト認証を取得されるよう強くお薦めいたします。