城北法律事務所 ニュース No.80(2019.8.1)

所員からのひとこと 暑中お見舞い申し上げます 2019夏

田見 高秀

借地借家人組合での講演のお知らせです。9月1日(日)午後、豊島区内で、「相続法の改正で相続のルールがどう変わるか~借地・借家の場合のポイント」という内容で不詳、私、講演を致します。東京借地借家人組合連合会主催の夏季研修会です。同組合常任弁護団員として講師を引き受けました。本年から既に一部施行されているかなり大幅な相続法改正と借地・借家の相続の関係をお話しします。場所と時間は近く東京借地借家人組合連合会のホームページで告知されます。興味のある方はご参加ください。

工藤 裕之

改元に当たって

今年5月1日の改元は、事前に新しい元号が公表されていたこともあってか、異常なお祭り騒ぎでした。マスコミが無批判に【改元=新しい時代の幕開け】を煽っているように感じたのは私だけではないでしょう。天皇は政治的な権力をまったく持っておらず、したがって天皇の代替わりによる権力の移行もないのに、です。天皇の個人的な資質の問題はともかく、時の政権による天皇の政治利用については厳しく監視し、「新しい時代にふさわしい憲法の改正を」などというまやかしに対しては強く批判していくべきです。

深山 麻美子

弁護士にとっても、時効(ことに、消滅時効)はこわーいもの。

事件のご相談を受けていても、「時効は大丈夫かな??」と、ひそかに頭の中で指折り数えています。
時には、寝ていても「時効」の夢をみて、ぎゃ~っと目が覚めてしまい、冷や汗をかくことも。

民法が改正され、来年4月から時効制度も大幅に変わります。ますます「時効」にナーバスになりそうです。

大八木 葉子

民事裁判手続のIT化が検討されています。3つの段階(フェーズ)を経て実現する方針で、ウェブ会議等を活用した争点手続の運用(フェーズ1)が2020年2月頃から特定庁で開始されるということです。この特定庁には、東京地裁のうちの21ヶ部が含まれているということです。

改正法や民事裁判手続のIT化にも対応すべく学びを怠らないように過ごしていきたいと思います。

田場 暁生

ふるさと納税は、わずかの自己負担で控除を受けられ、地方自治体を応援できるという趣旨の元、発足した制度です。

私は、制度導入以来、米軍基地の負担を押し付けられている沖縄の自治体宛に、支援の意味を込めてささやかなふるさと納税をしてきました(もちろん、私が居住する自治体の税収を奪っているという問題はあります)。私が寄付する自治体には「返礼品」はありません。近時、アマゾンの商品券や高額の商品等を「返礼品」としてふるさと納税を募る自治体が少なくありません。お金持ちに有利だとの指摘もあります。このような制度は見直すべきではないでしょうか。

津田 二郎

不当解雇された方からご依頼を受けて、短期間で十分納得できる解決金を得て終わった件を最近複数経験しました。初動を適切に行ったことが好結果に繋がったものと思います。なかなか見通しが困難という事件も多く一概には言えませんが、納得できないときに素早くご相談いただけたことも早期解決の要因でした。

さて2年ほど前から当事務所と旬報法律事務所の中堅・若手弁護士や労働組合関係者と「労働委員会講座実行委員会」を立ち上げ、「労働委員会で勝つ」ことを目標にした連続講座を実施しています。詳しくは「労働委員会講座実行委員会」で検索を!

田村 優介

私も参加している「明日の自由を守る若手弁護士の会」(あすわか)のメンバーでは、ただいま、遊びながら憲法の理念が学べるボードゲームを制作中です。「日本各地を次々襲う不幸な事態に、憲法バリアを張ることで立ち向かう」という内容です。私もテストプレイに加わってみましたが、ゲームとしても面白く、楽しく憲法が学べます。「憲法カフェ」で使うのにもぴったりです。この夏リリースの予定で、クラウドファンディングも実施中です。ご関心のある方は「あすわか」で検索を。

加藤 幸

2019年7月1日、改正された相続法が一部を除き施行されました。今回の改正では、配偶者居住権や特別寄与料制度の創設、自筆証書遺言の方式緩和など、これまでの仕組みが変わる部分もあり、多くの方が関心を寄せていらっしゃるようで、ご相談を受けることも増えてきました。ただ、介護などに尽力した親族を保護する制度があっても、実際には調停の場で介護した親族の貢献度などを証明する必要があり、これが困難な場合も多いです。

遺産の分割に希望があるのであれば、やはり遺言を残しておくのがベストです。また、遺言も内容が不明確な場合などは、希望した通りの遺産分割とならない場合もありますので、遺言の作成をお考えの場合は、一度ご相談ください。

茨木 智子

「夏みたいに暑いですね」と声を掛け合う5月でした。東京都心は4日連続で30度を超す真夏日になり、新記録だそうです。

毎年のように猛暑・酷暑の記録が更新されているので、このままだと今年の夏も心配です。
長期予報をみると「今夏は平年よりも曇りや雨の日が多く、天候不順になる可能性がある。気温は7月、8月ともに平年並み。去年は記録的な猛暑となったが、今年は猛烈な暑さの日は少ない見込み」となっていました。(……本当かなぁ?)

このニュースが発行される頃には長期予報が的中したかどうかがわかるはずです。皆様、無理なくお過ごしください。

木下 浩一

私が弁護団の一員をつとめる「生活保護引下げ違憲東京国賠訴訟」(通称「はっさく訴訟」)は、2013年から3回にわたり実施された生活保護費の大幅引き下げが違憲・違法であるとして、現在、東京地裁103号法廷という大きな法廷で期日を重ねています。「生活保護バッシング」が吹き荒れる中、期日にたくさんの方に来て頂いて仲間がいると実感できることが原告の皆さんの大きな心の支えとなります。期日につきましては、フェイスブック等で随時告知をしていますので、是非気軽に傍聴にお越しください。期日後には報告集会も行っています。