城北法律事務所 ニュース No.85 2022 新年号 (2022.1.1)
目次
- Page 2
- 1 特集 新型コロナウイルスと憲法
- 2 自粛と補償
- Page 3
- 1 『緊急事態条項』と改憲の必要性
- Page 4
- 1 <事件報告>建設アスベスト訴訟・新局面へ国による給付金制度の開始と建材メーカーに対する新規提訴
- Page 5
- 1 <事件報告>ハッピーロード大山商店街を守る取り組み─控訴審に向けて─
- Page 6
- 1 <事件報告>労働事件 労使問わず事件の早期相談・依頼がよい解決の近道
- Page 7
- 1 遺言書作成しませんか─ご事情に応じた遺言書作成のお手伝いをしております
- Page 8
- 1 <法律相談>交通事故の被害者になったら交通事故で賠償請求できる損害と注意すべき点
- Page 9
- 1 <法律相談>重要法改正相続登記等が義務化されます
- Page 10
- 1 弁護士に聞きたい どうして弁護士になったの?小さい自分の力を最大限に発揮できる職業だと考えて
- Page 11
- 1 借地借家のご相談はお任せください─よくあるご相談について─
- 2 債務が多額な場合の相続と相続人が損害を受けない手続き─限定承認と相続財産の破産─
- Page 12
- 1 所員からのひとこと
- Page 13
- 1 城北法律で50年あまり国労池袋のたたかい、そして坂本堤さん
- Page 14
- 1 走り続けて50年の菊池弁護士へ
- 2 署名のお願い
- Page 15
- 1 フードバンクとSDGs~豊島区や文京区などのボランティア活動に触れて~
フードバンクとSDGs
~豊島区や文京区などのボランティア活動に触れて~
弁護士 大山 勇一
「フードバンク」活動をご存知ですか? 企業や個人から余った食料品を集め、生活困窮者に無償で配布する支援活動のことを指します。コロナ禍で雇止めやシフトカットをされて食費が足りないという方々が増える中、食料提供の仲介をすることで、少しでもお役に立ちたいという思いを持つ方が力を合わせてボランティア活動を行っています。多くの方々の支援によって食料品以外の生活用品も集まりました。私は城北法律事務所の仲間とともに、豊島区や文京区で行われた活動に参加しました。小さなお子さんを連れた母親に人気だったのは、色鉛筆とか塗り絵、練習帳などの子ども用文房具でした。どうしても食事代を優先しなければならないために、文房具を買ってあげる余裕がないとの声を多く聞きました。また、保護者の収入が激減したために仕送りが受けられず、かといって飲食店でのアルバイト先もないという学生も増えました。そこで学生向けにも実施しました。
近時は、SDGs(持続可能な開発目標)を明確に掲げる企業や団体が増えてきました。そこで掲げている目標の1つに「食品ロス」の半減というものがあります。現在、世界で生産されている食料40億トンのうち約3分の1が食べられずに廃棄されているそうです。廃棄食品を焼却することで生じる二酸化炭素が地球温暖化を助長しているという問題まで生じています。
本来であれば行政による福祉政策を充実させることこそ、根本的な解決につながるのですが、行政はなかなか重い腰を動かそうとしません。SDGsに関心のある企業・団体と、食料支援でお役に立ちたいという人々が力を合わせることで、「フードバンク」活動は日本各地に広がっています。
本年もよろしくお願いいたします 2022年
事務局一同