城北法律事務所 ニュース No.85 2022 新年号 (2022.1.1)

目次

遺言書作成しませんか
─ご事情に応じた遺言書作成のお手伝いをしております

弁護士 大八木 葉子

当事務所では、様々な形で遺言書作成のお手伝いをしており、私自身の経験では、遺言書を作成されたほとんどの方が「これで安心した」とおっしゃいます。

相続人がいる方、相続人の中に全く交流がない方も含まれている方、相続人が1人もいない方もおられます。遺言に関するご希望・お考えについても、例えば、障害のあるお子さんに多く譲りたい、家族が遺留分で揉めないようにしたい、お世話になった方や病院に受け取って欲しい、亡くなるまで自宅で過ごしたいが、死亡後は自宅を売却して相続人や世話になった方にお金で分けて欲しい等様々です。事務所にご相談にいらっしゃれる方、体がご不自由で事務所には行けない方、死を間近にされ残された時間が限られた方もいらっしゃいます。このように、ご家族の構成、遺産に関するご希望・お考え、心身の状況などはみな様異なりますので、遺言書作成は、個別の事情に応じた形になり、お手伝いの仕方は様々になるのです。

また、ご自身で遺言書を作成したものの、ご希望をさらに反映させたいために弁護士に相談され、変更される方もいらっしゃいます。一度遺言書を作成した後に状況やお考えが変わり、数年後に、遺言書変更等の対応をさせていただくこともあります。

公正証書遺言

一般的に、遺言書は、ご自身で自筆で作成する場合と、公証役場で作成してもらう場合がありますが、できる限り紛争が起きないように、公証役場で作成したいが手伝って欲しいという方もたくさんいらっしゃいます。公証役場で作成する場合は、証人2人が立ち会い、公証人が作成してくれますし、遺言書も保管してくれますので、後に紛争が生じにくいというメリットがあります。

体がご不自由で、法律事務所にも公証役場にも行くこともできないという方には、弁護士が病院や施設に伺ってお話をお聞きしたり、公証人や証人の方に出張していただき、遺言書を作成することもよくあります。

自筆証書遺言

一方、まだまだ元気ですし、費用を最小限にしたいため、まずは自筆で遺言書を作成してみるとして、書き方や内容について相談したいという方もいらっしゃいます。弁護士としては、守らなければならない要件やデメリットなどを説明し、遺言書の内容についても具体的にアドバイスさせていただきます。

自筆証書遺言については、改正で、パソコン等で財産目録を作成できるようになり、法務局に遺言書を保管してもらう制度もできましたので、それらの説明もさせていただきます。

危急時遺言

ご本人が病気で死期が迫っているような場合、証人3人が立ち会って、うち1人が遺言内容を聞き取って筆記し、それをご本人と他の証人に読み聞かせ、あるいは閲覧させて遺言書を作成する方法もあります。弁護士が急ぎ病院等に駆けつけてこの方法で遺言書を作成することもあります。この場合は、家庭裁判所で確認を受ける必要があります。

このように、当事務所では、個別の事情に応じて様々な形で遺言書作成のお手伝いをしております。遺言執行者や遺言執行者代理人として遺言内容を実現するお手伝いをすることもあります。関心がおありの方は是非当事務所までお問い合わせください。