城北法律事務所 ニュース No.86(2022.8.1)

目次

所員からのひとこと
暑中お見舞い 申し上げます

阿部 哲二

白内障の手術をしました。コンタクトレンズのような遠近両用の眼内レンズも装着し、50年近くお世話になったメガネとは一旦オサラバしました。

朝、目覚めた時、まだ手が動いてメガネを探していたりします。

マスクをつけていても曇ることはなく、怖いような手術ですが、とりあえず快適です。

新型コロナワクチンの4回目接種の推奨対象となる年齢と体調です。3回目までは副反応はありませんでしたが、4回となると、どうしたものかと考えています。

有効性と安全性の情報を自分なりに収集判断し、身体を補強しつつ、この夏を乗り切って、引き続き無理せず頑張ろうと思っています。

大山 勇一

当事務所のある池袋はターミナル駅。このターミナルには「終着駅」という意味がある。たしかに池袋駅は、地下鉄丸ノ内線、西武池袋線、東武東上線の終着駅だ。深夜に電車に乗ると、終点に気付かずに眠りこんでいる乗客を目にする。西武線や東上線だと駅員が起こして回っているが、丸ノ内線は寝たままにされていることが多い。電車が再出発して新宿とか荻窪へ戻されてしまうとかわいそうだ。そこで、私は時折、その乗客の肩を揺すって起こしてあげる。たいていは起きてくれるのだが、一回揺すっても起きない場合はあきらめる。接触が過ぎると寝込みを襲う「スリ」や「痴漢」と間違えられないかと不安になるから。みなさん、過労と深酒にはご注意を。

工藤 裕之

ここ数年ひどく気になっている表現があります。それは「関係性」です。従来は「関係」という言葉しかなかったのに、今は、新聞でもテレビでもラジオでも事務所内でもどこでも「関係性」が満ち溢れています。「関係」では言い表せない何かを「関係性」と表現しているならまだしも、まったく同じ用い方のようです。使っている人たちは全然意識していないように見えます。言葉は生きものなので、やむを得ないのかもしれませんが、私はこの表現が大嫌いです。今度、新聞やラジオなどに、「関係」と「関係性」の違いを質問しようかと思っていますが、たぶん答えられないのではないでしょうか。

野口 景子

判断能力が低下してきたご高齢者の財産管理や医療・介護サービスの利用に必要な手続などをお手伝いする後見人の業務を複数担当させていただいています(判断能力が比較的残っている方の場合は保佐人や補助人といいます)。大変な場面もときどきありますが、意外と神経を使うのは衣類の購入。近くにご親族の方がいらっしゃらず、ご本人が介護施設などに入所されていると後見人が買って届けるしかないのが現状です。本当はご本人とお店に行って好みをうかがいながら選びたいところですが、このコロナ禍で外出は困難。「脱ぎ着しやすく、ご本人の好みに合いそうで、しかし値段は高すぎないものを」と考えながら季節の変わり目には近隣の衣料品店を巡っています。

大八木 葉子

各国の成年後見制度を学ぶ機会があり、私はイギリスの制度を少し調べたのですが、イギリスでは、意思決定支援を優先する原則を明確にしており、日本もこの方針で運用するようになっています。イギリスでは、日本の任意後見に相当する制度の登録数が多い一方で、法定後見については、裁判所が直接的な決定をすることもあり、身上福祉に関する法定後見は抑制的であり、小さな成年後見ともいわれています。保護裁判所が司法機関として法定代理人の選任と解任に専念し、他方、後見庁が行政機関として監督を担当するそうです。

各国の制度をそのまま受け入れるということではなく、参考にできる制度・運用を学びつつ、日本の高齢者や障害をお持ち方がより安心して生活できるようになって欲しいと思います。

武田 志穂

以前に比べて相続のご相談が増えてきています。相続税の申告が不要な比較的遺産が少ないケースならまだよいのですが、相続税の申告が必要な場合には、申告期限である死亡から10か月後までに遺産分割協議がまとまらないと、一旦法定相続分で申告しなければならず、その後遺産分割協議がまとまった時点で改めて修正申告が必要となります。現在私が受任している案件でも、当初取りまとめ役だった相続人が事実上遺産を独占してしまい(皆から同意書を得て預貯金全て解約してしまいました)、とても揉めているケースがあります。少しでも迷いがあったら早めに弁護士に相談し、回避可能な不要なトラブルは回避できるようにしたいものです。

結城  祐

①私のクライアントであるクルド人男性について、先日、在留特別許可により日本人の配偶者ビザを取得することができ、日本での生活・就労が可能となりました。東京出入国在留管理局に長期にわたり収容されており、仮放免手続を取ってから、在留特別許可が出るまで時間を要しましたが、安心いたしました。

②GW中に、妻、娘と私の両親と東武動物公園に行きました。娘は、どちらかというと動物よりも乗り物の遊具の方が好きなようでした。「えだまめ」、「はるさめ」、「かんぴょう」や「ゴーヤ」といったユニークな名前がペンギンに付けられていることが私の一番のツボでした。ペンギンもまさか自分が「かんぴょう」と名付けられているとは夢にも思っていないと思います。

松田 耕平

昨年12月15日、2014(平成26)年に提訴した医療事件の判決が横浜地裁でありました。悪性腫瘍の異常所見の放置による死亡の責任等を問う事案で、専門医の尋問だけでなく鑑定なども行った結果、判決まで約7年かかりましたが、病院だけでなく主治医個人の賠償責任も認められました。判決当日にはご遺族とともに記者会見を開きました(判決に対しては原被告とも控訴せず確定)。

この7年間に及ぶ裁判闘争は、大切な夫・父を失ったご遺族にとっても、ある種の“区切り”をつける契機になったとは思います。決して十分とは言えませんが、弁護士としての活動がその一助になったと思うと、この仕事をやっていて良かったと感じます。てことで、これからも頑張るぞー!

種田 和敏

弁護士として働いて、丸10年が経ちました。振り返ると、あっと言う間の10年で、皆さんのおかげで、何とか乗り切った10年でした。気がつくと、歳も40になりました。こちらも、おかげさまで、身体も心も元気です。これからも、弁護士としても、人としても、皆さんのお役に立てるように、ますます精進しなければならないと思う、今日この頃です。

話は変わりますが、ロシアのウクライナ侵攻で、改めて、戦争が最大の人権侵害であること、平和の尊さを痛感します。広島・長崎の原爆の日、終戦記念日、今年は、いつにも増して、歴史に学び、平和憲法の大切さや世界平和の実現について考えてみたいと思います。