「城北」の50年、戦後70年と憲法9条
――50周年憲法集会と連続講座にご参加を
弁護士 菊池 紘
城北法律事務所15周年のパンフレット「明日のために」(1980年)は書いています。「事務所の15年の経験をふり返ってみるとき、紆余曲折はあろうとも、労働者・市民の皆さんと固く手を結んで努力するなら、自由と民主主義の擁護・拡大と、広範な勢力の大きな統一の課題へむかって、必ず前進できることを、私たちは確信している」と。
それからさらに35年、この私たちの確信はいっそう強まっています。働く人々、そして市民のみなさんとともに真摯に努力するなら、戦争する国への道を許さないで、憲法が元気に息づく社会へむかって進むことができると。
また、私たちは、みなさんの切実な要望を正面から受け止め、事件の迅速・的確な解決にあたり、その権利の実現に努力してきました。そうした中で、「池袋に城北法律あり」との信頼をいただいてきました。
城北法律50周年の今年、その8月15日は戦後70年となります。この年、私たちひとりひとりは、自分の生き方をふり返るとともに、この国の立ち位置をどう示すのかを求められています。そこでは、日本国憲法9条のもつ意味をどう理解し、世界にむかってなにを発言していくのかが、問われています。
安倍首相は、9条をはじめ憲法を「屈辱的な戦後を体現するものだから、これを排除する」として、あからさまに憲法秩序を破壊することを主張し、一年前に秘密保護法を強行採決し、半年前には集団的自衛権の閣議決定を強行しました。しかし、秘密保護法も集団的自衛権の閣議決定も、圧倒的多数の国民の反対に包囲されています。そこには、戦後70年の間に培われた、戦争に反対し、言論表現をはじめとする諸々の自由をなによりも貴重なものとする、人々の強い確信があります。
そして安倍首相が掲げる「戦後レジームのからの脱却」は、ただ日本国憲法を否定するにとどまらず、平和条約により復帰した戦後の世界秩序を否定するものです。こうして安倍首相の暴論は国の内外で、解決できない矛盾を抱えています。
私たちは、広島と長崎の被爆、そして沖縄戦の大きな犠牲の上に憲法と9条を得ました。そして、なによりもアジアの人々に大きな犠牲を強いた加害の反省をふまえ、その上に立って得た戦争否定の9条。ここにこそ、世界にむかって胸を張って主張できる私たちの立場があります。
城北法律事務所は創立50周年憲法集会をもつとともに、それにむけて連続憲法講座(5回)を企画しました。すでに「集団的自衛権・沖縄」を昨年12月にもちましたが、今年は「原発・環境」「子育て・働き続けること」「中小企業・ホワイト企業」「働く権利・ブラック企業」の4回を用意しました。興味を持たれた講座と、そして総まとめの憲法集会(7月3日)にご参加ください。
今年もよろしくお願いいたします
<事務所員ひとこと>
飯田良哉・戦後70年、安倍政権の戦争する国づくりをやめさせ、若者が将来に希望のもてる日本にしたい!
植村郁美・先日英国の義母から夫の曽祖父が第一次世界大戦に従軍した時の写真を貰いました。平和が一番です。
大田真志保・昨年は多くの人に支えられた1年でした。今年は周りを支えられるよう成長できる年にしたいです。
黒田真一・少年野球のコーチになりました。子どもたちのはじける笑顔や悔し涙に感動をもらっています。
齊藤伸子・改めて気を引き締めて正確な事務処理を心掛け、少しでもお役に立てるように頑張りたいと思います。
新庄聖・フットサルで肉離れし歩けなかったことで、街のバリアフリー化がまだまだであることに気づきました。
定衛幸子・「食」と「健康」がマイブームです。将来は、小さな畑と田んぼで半農生活を夢見ています。
千代崎せつ子・社会変革をめざす人々とともに励まし合いながら、健康で働き続けられたことに感謝しています。
本多史和・14年流行語大賞は2つでした。「集団的自衛権」「ダメよ~ダメダメ」あれ? 私の気持ちと同じだ!
宮脇秀行・創立50周年です。戦後レジームの脱却ではなく、歴史を踏まえ開かれた日本を展望したいものです。
村山美智子・今しかできないことを自分の歩幅でコツコツと、新しいことにもチャレンジの年に。
吉野将宣・今年は年男。節目の年に相応しい一年となるように不言実行でがんばりたいと思います。
井上美和・今の私があるのは、両親のお陰。Haste not, Rest not.すべての人に感謝し、歩き続けます。
塚平伸子・昨年、福島の原発事故被災地で、事故の影響を目の当たりにした。原発ゼロの日本をめざしたいと思う。
別府明華・昨日より今日を、今日より明日を、より明るく楽しく元気よく、ハッピーに過ごしたいなと思います。